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医療法人社団シマダ 嶋田病院

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循環器病について

当院の診療の特徴

平成20年度から22年度に循環器疾患で当院に入院されました患者さんの疾患を分類したものを図1に示します。狭心症、心筋梗塞といった虚血性心疾患、不整脈、心不全を合わせますと約7割を占め、この3疾患を当科の重要疾患と位置づけ、循環器チームを作り治療に取り組んでおります。

図1.循環器科入院疾患分類

最近は多くの急性期を担う病院はDPCという診断群分類包括評価と呼ばれる診療報酬制度となっていますが、この場合、入院された患者さんの治療期間、費用、転帰などをすべて報告することが義務づけられており、それらを基に、病院情報局などで疾患ごとのデータが公表されています。当科で入院の5割弱を占める心不全の入院期間は、平成21年度は18.2日でしたが、22年度には14.3日と短縮しており、登録199病院中6番目に短い退院期間で治療できていることが分かりました(図2)。

図2.心不全の平均在院日数(一般病棟のみ)

また、入院中の病気の説明や、心臓リハビリテーション、訪問看護の介入などで心不全で入退院を繰り返しておられた患者さんが状態を安定し入院することなく経過できるようになり、42日以内の再入院率は平成21年度19.5%から平成22年度9.1%と大幅に改善することができました(表1)。

表1.心不全の治療成績

虚血性心疾患、不整脈、心不全などの心臓病は多くは慢性疾患です。当院では多くの医療スタッフが関わり診断、治療を行っています。

当院に通院中の患者さんのみではなく、地域の方を対象とした、無料の病気の解説、栄養士からの食事の注意点などの説明を行う健康教室や外来通院中の患者さんを対象とした集団指導も行っています。

多職種による疾患の治療・健康教室(心房細動教室)
学術活動
患者さんの治療を通じて得られた貴重な情報を、学会や講演会の発表や学術論文を通じて、医療の発展にも寄与するべく努力しております。
原著
1. 非弁膜症性心房細動における抗凝固療法の現状と心原性脳塞栓症発症予防への取り組み
富田 英春   心臓 第41巻 第9号(2009年9月15日発行)
2. 日常高血圧診療における高血圧治療ガイドライン2009の治療目標の達成状況
富田 英春、橋本 朋也、打和 大幹、吉田 昌義、浦田 真吾
心臓 第43巻 第6号(2011年6月15日発行)
学会発表
1.第105回日本循環器学会九州地方会 2008年12月6日 熊本県民交流館
非弁膜症性心房細動患者の脳梗塞発症前の抗凝固療法の現状
嶋田病院 循環器科 富田 英春
2.第106回 日本内科学会総会 2009年4月10日(金)~12日(日)  東京国際フォーラム
心原性脳梗塞発症予防におけるワルファリン使用の現状と当院の取り組み
嶋田病院 循環器科 富田 英春
3.第107回 日本内科学会総会 2010年4月9日(金)~11日(日)  東京国際フォーラム
高血圧治療ガイドライン(JSH2009)と日常診療での降圧目標達成との解離
嶋田病院 循環器科 富田 英春、打和 大幹、浦田 真吾、吉田 昌義
4.第12回医療マネイジメント学会学術総会
2010年6月11日(金)~12日(土) 札幌コンベンションセンター
小規模急性期病院における組織横断的循環器チームの取り組み
嶋田病院 田中 規差子、富田英春、池田 由美、楠 正和、和佐野 仁代、
馬場 智子、安立 三紀、森 智之
5.第12回医療マネイジメント学会学術総会
2010年6月11日(金)~12日(土) 札幌コンベンションセンター
心不全症例のDPC入院期間に影響を与える因子の分析
嶋田病院 富田 英春、野々下 みどり、柴田 裕美、柴田 加代子、執行 智子
6.第12回医療マネイジメント学会学術総会
2010年6月11日(金)~12日(土) 札幌コンベンションセンター
急性心不全クリティカルパスの導入と改訂
嶋田病院 富田 英春、田中 規差子、古賀 良子、神代 賀子、寺崎 千晶、 小形 友香、大池 貞治
講演会
高血圧治療ガイドライン2009 と高血圧治療のコントラバシー(論争)
富田 英春
第82回 福岡県筑後地区薬剤師研修会 平成21年7月17日(金)
循環器病のクリニカルパス例

心臓リハビリテーション

心臓が悪い方は、運動をしない方がいいのではないかと思われるかも知れませんが、現在は、運動が心不全の治療のひとつとして考えられています。
ここでは、運動の効果やリハビリ内容、運動をする際に注意するべきことなどについて説明します。

心不全の方への運動効果

心臓が悪い方は、運動をしない方がいいのではないかと思われるかも知れませんが、現在は、運動が心不全の治療のひとつとして考えられています。

a) 運動耐容能の増加
体力が向上し、日常生活における息切れや疲労感などの症状が改善します。
b) 呼吸機能の改善
運動は、体の筋肉や呼吸筋を強くし、呼吸困難感を軽減します。
c) 自律神経機能の改善
心疾患では、交感神経が緊張した状態が続き、心不全の進行や重症不整脈の発生に関わります。運動は、その交感神経の緊張を低下させ、副交感神経の働きを増加させます。
d) 動脈硬化危険因子の是正
<高血圧>
運動によって、収縮期血圧10mmHg程度、拡張期血圧5mmHg程度の高圧効果が認められています。
<高脂血症>
食事療法などを含めた包括的心臓リハビリテーション(下部セクション参考)により、脂質代謝改善します(コレステロール低下など)。
<肥満>
肥満は虚血性疾患症の危険因子です。運動は肥満の改善につながります。
<糖尿病>
食事療法や運動により体重が減少し、インスリン抵抗性および脂質代謝が改善します。
心不全の方へのリハビリテーション
1.入院初期
急性期の合併症の発生を監視し、安全域を確認しながら日常生活を拡大していく時期です。ベッドの座位⇒ベッド横での立位⇒10m歩行⇒50m歩行と血圧などの状態を確認しながら段階的に活動を拡大していきます。
2.回復段階
退院に向けた運動能力の獲得のための準備時期です。200m程度の歩行が可能となれば、運動負荷試験に基づく運動処方を行い、さらに運動強度を拡大していきます。
3.外来リハビリ
退院後は、週2~3回の心臓リハビリをお勧めしています。運動機能の維持ではなく、前述の包括的心臓リハビリテーションにより、再発再入院の予防につながります。1~3ヶ月が目安となりますが、運動は、その後も定期的に継続することが大切です。詳しくはスタッフが説明します。

当院には日本心臓リハビリテーション学会認定の心臓リハビリテーション指導士が在籍しています。

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