健康診断・人間ドックについて

骨密度は幼児から20歳ごろまでに飛躍的に増加したあと高い骨密度を維持します。ところが50歳頃から年齢とともに1年間に約1%の割合で骨密度は低下します。骨密度が若い人の平均的な骨密度の70%以下になると骨粗しょう症と診断されますが、毎年1%以上骨密度が減少してしまい骨粗しょう症に早くかかる方と、そうでない方がおられます。特に女性は閉経期に女性ホルモンの分泌量が激減するのと平行して、骨密度が10年間に約15%と著しく減少してしまう場合もあります。一方、男性は80歳頃になると約半数は若い頃の骨密度に比べて約30%減少し、骨粗しょう症にかかります。
このような生涯にわたる骨密度の変化から、女性は閉経による影響を受ける前の40歳頃や、骨密度が減少し始める50歳頃に骨密度を測定しておくと、若い頃の高い骨密度値を把握できます。続いて55歳、60歳、65歳と節目年齢にも骨密度測定をして、加齢に伴う骨密度の減少度合いを知り、要指導や要精検と判定されないように生活習慣を改善するなど、骨密度を維持することが必要です。
骨密度測定は、骨粗しょう症の早期発見や薬の治療効果を知る上でも重要です。生涯骨を丈夫に保ちイキイキ人生を歩むために、定期的に骨密度検査を受けましょう。