診療科について
消化器内科
概要
担当医師
診療内容
設備
センター・病棟
専門外来
当診療科について

消化器内科とは、食道、胃、十二指腸、小腸、大腸などの消化管や、肝臓、胆道、膵臓に起きる消化器疾患をお腹を切らずに治療する診療科です。

消化器病(食べ物の通路および消化・吸収をする臓器の病気)の兆候には、腹痛、下痢、便秘、胸やけ、胃部不快感、嘔気、嘔吐、背部痛、腰痛など、いろいろな症状があります。
当院では、最新の電子内視鏡、CT、MRI を駆使して、これらの病気の正確な診断に基づく治療を心がけています。

胃・十二指腸潰瘍であれば、その原因であるヘリコバクター・ピロリ菌を除菌する、吐血であれば出血部位を確認するために、内視鏡検査を行い、引き続き止血処置を行う、などがあります。
しかしながら、がんは早期の段階では、症状をおこさないのが大部分です。
つまり、無症状な時期から、積極的に定期検査を行うことが重要です。

早期にがんが発見できれば、完治が望めますし、少ない傷と少ない入院で社会復帰できます。
また、日常生活も手術前とほとんど変わりません。治療が進歩したとはいえ、進行がんに対する治療はまだまだ困難な場合が多いのは事実です。もっと早く検査していれば・・・、と検査をしながら進行がんに出くわした時は、残念に思うことは少なくありません。

この地域から進行がんをなくしたい。そんな思いで日々の診療に携わっています。
当院では、診断から治療(内視鏡治療、外科手術、化学療法など)、そして終末期の緩和治療まで、患者さんの意見を尊重しながら、責任をもって治療にあたっています。
主な対象疾患

主な疾患は
食道・胃がん、大腸がん、胆のう・肝臓がん、食道胃静脈瘤、胆石症(胆管炎、胆のう炎)、胆膵疾患、胃・十二指腸炎、胃・十二指腸潰瘍、ヘリコバクター・ピロリ菌、胃・大腸ポリープ、急性膵炎、逆流性食道炎、肝炎、肝硬変、肝不全、クローン病、潰瘍性大腸炎など

実績
外来担当医

消化器内科

(2020年6月22日更新)

診察時間
午前
1

入江 朋子 (9:00〜12:00)

2
3

佐久間 努 (9:00〜12:00)

4
午後

●倉岡 圭 (14:00〜17:00)

午前
6

樋口 徹 (9:00〜12:00)

7

家守 雅大 (9:00〜12:00)

8

入江 朋子 (9:00〜12:00)

9
10

佐久間 努 (9:00〜12:00)

11
午後

●倉岡 圭 (14:00〜17:00)

午前
13

樋口 徹 (9:00〜12:00)

14

家守 雅大 (9:00〜12:00)

15

入江 朋子 (9:00〜12:00)

16
17

佐久間 努 (9:00〜12:00)

18
午後

●倉岡 圭 (14:00〜17:00)

午前
20

樋口 徹 (9:00〜12:00)

21

家守 雅大 (9:00〜12:00)

22

入江 朋子 (9:00〜12:00)

23
24

佐久間 努 (9:00〜12:00)

25
午後

●倉岡 圭 (14:00〜17:00)

午前
27

樋口 徹 (9:00〜12:00)

28

家守 雅大 (9:00〜12:00)

29

入江 朋子 (9:00〜12:00)

30
31

佐久間 努 (9:00〜12:00)

午後

●倉岡 圭 (14:00〜17:00)

※●:非常勤
※診療時間・担当医師は、急患搬入時・学会出張など医師の都合により予告なく変更される場合があります、ご了承ください。
※詳しくは、お電話・窓口までお問い合わせください。

担当医師一覧
内視鏡センター長・消化器内科部長 樋口 徹

担当科
消化器内科

樋口 徹
HIGUCHI TORU
内視鏡センター長・消化器内科部長
 家守 雅大

担当科
総合外来・消化器内科

家守 雅大
KAMORI MASAHIRO
 入江 朋子

担当科
消化器内科・内視鏡検査

入江 朋子
IRIE TOMOKO
 佐久間 努

担当科
消化器内科・総合外来

佐久間 努
SAKUMA TSUTOMU
胃がん・大腸がん
胃がんについて

大腸がん(大腸ポリープ)について

広報委員会(がん対策分科会)について
肝細胞がん
肝細胞がん

胆膵疾患

最新の超音波内視鏡(EUS)を導入して、積極的に早期発見に努めています。

胆膵疾患について
食道胃静脈瘤
食道胃静脈瘤について
潰瘍性大腸炎

食生活の欧米化にともない、炎症性腸疾患患者が増加傾向にあります。

潰瘍性大腸炎
ヘリコバクター・ピロリ菌

H.pylori感染は胃粘膜のみでなく全身に対する感染症です。 内視鏡治療後の除菌により、異時性多発胃癌の抑制が出来ます。

ヘリコバクター・ピロリ菌について
胃がん
胃がんについて

最近では、検査方法の進歩により、早期のうちに見つかる胃がんが多くなってきました。早期胃がんに対しては、おなかを切らずに内視鏡でがんを含む粘膜病変部だけを切り取る「内視鏡的治療」が用いられます。
「内視鏡的治療」は外科手術に比べおなかに傷がつかず、胃の機能が保てる上に、短い入院期間で退院できます。

治療方法について(ESD)
内視鏡的粘膜下層剥離術で早期胃がんに対する内視鏡治療は飛躍的に向上

内視鏡的粘膜下層剥離術(以下ESD)という治療法の普及により、早期胃がんに対する内視鏡治療は飛躍的に向上し、おなかを切らずに治療することができるようになりました。

当院は、内視鏡治療においては、高度な技術と最新の設備にて治療にあたっています。

胃がん治療ガイドライン

実際のESD

適応内病変

赤い部分が、早期胃がんです。青い色素を散布すると、病変が明瞭になります。
がんの周囲に目印をつけ、その周りをナイフで切開していきます。
出血に注意しながら、慎重に粘膜を剥ぎ落していき、がんを切除します。

白い目印の中央部分(黄色の線内)にがんが存在します。見た目にも切除できていることが分かりますが、がんの深さは病理検査という顕微鏡検査で最終的な診断を行います。

適応拡大病変

胃の曲がり角に赤くわずかに盛り上がった部分は、明らかにがんの部分ですが、その周囲も淡く赤い部分が拡がっています。

青い色素を散布すると、がんの境界が浮かび上がってきて、広範囲であることがわかります。

注意深く観察して、がんの境界の外側に目印をつけると、一画面では写せないほど広い範囲にがんが存在していることが疑われます。この目印の周囲を切開して、がんを切除します。

手術後

これは早期胃がんの中でも大きなものです。切除に約4時間を要しました。切除した部分は潰瘍となり、傷口からの出血の可能性があるため、安静が必要になります。

切除したがんを病理検査で確認すると、6cmを超えるがんが存在し、赤い太線の部分にがんが存在し、がんが表面の粘膜にとどまっていることが確認できたため、完全切除となりました。この結果により、追加でお腹を切る必要はありません。3か月後の内視鏡検査では、切除部分の潰瘍はきれいに治癒していました。術後の消化管狭窄症状もなく、術前と生活は変わりありません。
このように、早期に発見できれば、お腹を切らずに治療することでき、しかも完治が得られます。そのためには、年に1回の内視鏡検査を皆さんにおすすめしています。
がん対策委員会活動やiPadを使用した説明映像、胃ESDのパンフレットや、定期検査のご案内などにより、早期発見・早期治療の啓発活動に取り組んでいます。

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大腸がん
大腸がんについて
近年、食生活の欧米化により、日本でも大腸がんが増えてきました。大腸がんも胃がんと同じように、早期に発見できれば内視鏡治療が可能です。しかし、大腸カメラと聞くと、きつい、痛い、汚いなどの悪いイメージが先行して、なかなか検査をうけていただけないのが現状です。

大腸がん検診で便検査が行われていますが、大腸がん検診受診率は低く、また検査で陽性になっても精密検査の受検率が他の臓器に比べて低いのは、大腸カメラのイメージの悪さでしょう。当院では、明るくきれいな待合室で、清涼飲料水のような味の下剤を、テレビを見たり、本を読んだりしながら飲んでいただき、便がきれいになったら、順番に検査を始めます。大腸カメラが2回目以降の患者さんは、自宅で下剤を飲んでくることも可能です。

便の検査で陽性と言われたら、便に血が混じっている原因を調べるために、大腸内視鏡検査を行います。
便に血が混じる原因は、大腸癌やポリープ、潰瘍、痔など様々です。特に大腸癌は、ポリープの一部が癌になって大きくなることがほとんどであるため、癌になる可能性のあるポリープは、切除することで癌の予防ができます。

当院では、鎮静剤というぼーっとする薬を使いながら検査を行うため、苦痛が少ないのが特徴です。
また、ポリープが見つかった場合は、その場で切除することも可能です。大きなポリープは、後日入院して切除することもありますが、ほとんどの患者さんは、日帰りで治療することができます。

治療方法について

大腸がんは早期発見と内視鏡治療でがん予防が可能です!

大腸ポリープ切除
1cmの大腸ポリープの場合

通常観察でポリープが見つかった場合は、どんなポリープなのか(ガンの可能性が高いかどうか)を見極めるため、青いインジゴカルミンという色素を散布して、拡大観察を行います。
その後、ポリープの根元にスネアと呼ばれるワイヤーを引っかけて縛り、電流を流して焼灼しながら切除します。焼きながら切ることで出血を抑えることができます。あとは切除したポリープを回収して終了です。
この患者さんのポリープを顕微鏡で調べてみると、全体ががんであることが判明しましたが、追加の治療は必要ありませんでした。

やや大きめのポリープの場合

通常のポリープは、スネアで縛って焼灼して切除しますが、下記のような比較的大きなポリープは、通常の方法では一括で切除できないため、ポリープの下に液体を注入して、わざとポリープを浮き上がらせてからスネアで縛って焼き切ります。これだけの大きなポリープも、こうした工夫により日帰りで切除可能です。

45mmの大きな平べったいポリープの場合
このポリープは、従来の方法では一括切除できません。
分割切除になると、ポリープの中にがんが混じってないかどうかの評価が難しくなります。
こういったポリープは、



と同じように、周囲をナイフで切開して、粘膜を剥ぎ取るようにして切除します。大腸のESDは、難易度が高いため、限られた施設でしか実施されていないのが現状です。
右の写真は、15mmの大腸がんです。平べったいポリープで、下に液体を注入しても十分に浮き上がりません。こういったポリープは、スネアをかけることができないため、ESDを行います。
周囲を切開して、きれいに切除することができました。顕微鏡検査の結果は、ポリープ全体ががんでしたが、粘膜内にとどまっていました。

早期大腸がんの治療をおこなった患者さんの、半数以上が無症状で発見されています。
また、無症状と有症状とで、がんの大きさに違いがあるかどうか調べましたが、がんの大きさと症状とは関係ないことがわかりました。最近の研究では、大腸内視鏡の検査率が多い地域では、大腸がんの死亡率が低いことが明らかとなりました。
当院では、いかに患者さんに大腸内視鏡検査をうけていただくか、常に考えながら工夫をして、安全で苦痛の少ない内視鏡検査に努めております。
日帰り手術もございます

ご本人やご家族の了解がある場合は、そのまま検査中にポリープ切除を行うことも可能ですので、ご希望の方はできるだけ前もってご相談ください。ポリープが1cm以上と大きい場合や、血液をサラサラにする薬を内服中の方は、日を決めての切除となります。

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広報委員会(がん対策分科会)について
胃がん・大腸がん・肺がんを早期発見しましょう!
早期発見・早期治療が大事です!
ご入院・外来の患者さんへ
この地域で進行した胃がん・大腸がん・肺がんの患者さんを出さないよう、当院では早期発見を念頭に診療に取り組んでおります。当院へ来院された患者さんには消化器疾患ではなくとも、便潜血検査をおすすめし、結果、陽性であれば胃カメラ・大腸カメラをお勧めしております。
広報委員会(がん対策委員会)の発足について
「嶋田病院があるのに、この小郡・三井地区の住民の方が、
 進行したがんで発見され、手遅れになってはいけない!」

そんな患者さんを診てきた、悔しい思いの島田院長は、病院の使命として、小郡・三井地区の皆さんに対し、

・がんの早期発見!!
・そして、早期治療!!

をやらなければならない、と決意したのでした。

平成22年1月以降、病院全体の取り組みとして、全入院患者さんに対して、同意の上で“便検査”を行い、陽性者、もしくは陰性者であっても症状がある方には、積極的に大腸内視鏡検査を実施しています。
※便検査…便の中に血が混じっているかどうかを検査します。

そして、さらにその思いを遂げるべく、
平成22年3月“プロジェクト”が始動し、
平成29年4月は、肺がんもターゲットに追加し"がん対策分科会”として、新たなスタートを切りました!!

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胆膵疾患
最新の超音波内視鏡(EUS)を導入して、積極的に早期発見に努めています。

近年の画像診断の進歩により、胆道や膵疾患の指摘が可能となってきました。
腹痛や黄疸の患者さんにCT やMRI 検査を行い、胆石や総胆管結石、腫瘍などが疑われれば、内視鏡による精密検査・治療がおこなわれます。
総胆管結石はまず内視鏡治療を行い、胆嚢結石症を合併している場合は腹腔鏡下胆嚢摘出術を行います。

検査(診断方法)について
超音波内視鏡(EUS)

当院では、最新の超音波内視鏡(EUS)を導入して、積極的に早期発見に努めています。
EUS は、CT やMRI でも発見困難な腫瘍を見つけるのに威力を発揮します。
また、腫瘍の手術前に血管浸潤や周囲臓器浸潤の評価にも有用です。(浸潤:隣接する組織内に腫瘍が侵入すること)

ERCP(内視鏡的逆行性膵胆管造影)
胆汁の通路である胆管や胆嚢、そして膵臓は、身体の深いところに位置し、通常の胃カメラでは、届かないところにあります。 本来、胆管は1cm 未満、膵管は2mm ほどの細い管です。
これらの場所に異常が疑われた場合(結石や腫瘍など)、これらの細い管に内視鏡下にチューブを挿入して、造影剤を使用し映し出すことによって異常の有無を調べます。 また、必要であれば、組織を採取したり、細菌や細胞を調べるために胆汁や膵液を採取します。
治療方法について
十二指腸ステント留置術
本年4月より、十二指腸ステント留置術が保険適用となり、胆道癌や膵癌による十二指腸狭窄のため、食事摂取ができない患者さんに対して、内視鏡的にステント(金属製あるいはナイチノール製の筒状の網)が留置出来るようになりました。これは、以前にレントゲン透視のみで行っていた時よりも、かなり施行時間の短縮が得られました。下記の症例は、胆嚢癌による十二指腸狭窄で、液体も通過しない状態でしたが、十二指腸ステント留置後は米飯の摂取が可能となり、外来化学療法を継続しています。

急性閉塞性化膿性胆管炎
下の写真は、腹痛黄疸と意識障害を主訴に救急車で搬入された80歳男性の患者さんです。
腹部CTにて総胆管結石を認め、それが原因で十二指腸に胆汁が流れなくなり、細菌感染を併発して、急性閉塞性化膿性胆管炎をおこしてしまいました。
この病気は、一昔前では死亡率50%ほどの重篤な病気ですぐに治療が必要な病気です。ただちに緊急内視鏡的ドレナージ(胆汁を外に出すこと)を行い、十二指腸主乳頭に嵌った結石をカテーテルにて取り除くと、細菌感染をおこした白色の膿性胆汁が勢いよく流出しました。全身状態が改善した後、内視鏡的に完全に結石を除去することができました。

進行膵癌による閉塞性黄疸
胆管の結石が、胆嚢から落下した結石である可能性が高い場合は、1年以内に胆嚢炎や同様の症状を起こす危険性が、約50%存在するため、胆嚢摘出術をおすすめしています。その際も、腹腔鏡にて胆嚢を摘出する腹腔鏡下胆嚢摘出術を選択しています。
下の写真は、50歳代男性です。進行膵癌による閉塞性黄疸(胆汁の通路に腫瘍が浸潤し、胆汁が流れにくくなっていて、体が黄色くなっている状態)。胆管に自己拡張型金属ステントを留置し、狭い部分を拡げて、胆汁の流れを確保します。こうすることでお腹に傷をつけることなく、黄疸をなくすことができます。
黄疸がなくなってから、化学療法を開始します。

胆汁を外に出す方法(ドレナージ術)
内視鏡的胆管ドレナージ術(EBD)
胆汁を体内に出す方法で、胆道に細いチューブ(胆管ステント)を留置して胆汁を十二指腸に出します。これは生理的な経路であり、体表からは見えないため、日常生活に不便は生じませんが、胆汁がきちんと流れているか把握しづらい点もあります。
また、細菌が逆行性にチューブを通って胆管炎を起こすことがあります。

内視鏡的経鼻胆管ドレナージ術(ENBD)

胆汁を体外に出す方法で、胆道に2mm 程の細いチューブを留置して一方の先端を鼻から出します。
常時、鼻からチューブが出ているため、日常生活に不便を感じますが、きちんと胆汁が流れているか把握でき、胆汁を採取して細菌や細胞の検査をしたり、チューブから造影検査を行うことができる利点があります。
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食道胃静脈瘤

食道・胃静脈瘤破裂は門脈圧亢進症の重篤な合併症であり、未治療での出血死亡率は約50%と高率です。
基礎疾患として、約90%は肝硬変症であり、出血により二次性肝不全を誘発します。
したがって、内視鏡治療による緊急止血や出血予防のための治療がきわめて重要となります。

治療方法について

①内視鏡的治療
②IVR(カテーテルなど)を応用した治療
③外科手術
④薬物治療(発癌抑制、肝線維化改善のためのIFN治療・門脈圧低下、ARB投与など)
⑤保存的治療

などを患者さんの状態に応じて選択しています。

食道胃静脈瘤治療の実際
食道静脈瘤効果療法(EIS)、食道静脈瘤結紮療法(EVL)
食道胃静脈瘤治療で重要となるのは、傍食道静脈の発達の有無です。
これを事前にMDCT超音波内視鏡で評価して、治療方針を決定することとなります。
傍食道静脈が発達していない場合は、硬化療法(EIS)を選択し、傍食道静脈が発達している場合は、結紮術(EVL)を選択します。

1例をお示しします。
食道胃静脈瘤症例で、左胃静脈、後胃静脈短胃静脈、胃腎シャントなど多彩な供血路と排血路を有する症例です。
まず、胃静脈瘤に対する硬化療法(シアノアクリレートという物質を直接血管内に注入すると瞬時に血栓化する)を行い、その後に食道静脈瘤造影を行うと静脈瘤の血流が遠肝性となっており、硬化療法の継続は危険と判断し、EVLに変更。3ヶ月後の内視鏡では、静脈瘤は消失していました。
静脈瘤治療はまさにオーダーメード治療といえる領域です。

孤立性胃静脈瘤に対するBRTO (バルーン閉塞下逆行性静脈瘤塞栓療法)
左の症例は、F3の孤立性胃静脈瘤です。MDCTにて、胃腎シャントを確認し、それが排血路と判断し、内頚静脈アプローチにて左腎静脈から胃腎シャントへカテーテルを挿入しました。
バルーンで出口を閉塞して造影すると、心嚢静脈や下横隔静脈が造影され、肝心の胃静脈瘤本体が造影されないため、他の排血路をコイルで塞栓したところ、胃静脈瘤本体が造影されました。
そこでオルダミンという血栓を形成させる薬剤を注入して、24時間後に造影すると、血栓化が生じていました。3か月後の内視鏡では、胃静脈瘤は消失しています。このように門脈圧亢進に伴う消化管静脈瘤は、血行路を十分に把握したうえで、個々に見合った治療を行なっています。
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潰瘍性大腸炎
潰瘍性大腸炎治療について
食生活の欧米化にともない、炎症性腸疾患患者が増加傾向にあります。
食生活の欧米化にともなって、炎症性腸疾患患者が増加傾向にあります。
そのうち、厚生労働省の特定疾患の一つである潰瘍性大腸炎(UC)は年間7000人増加しているといわれています。
当院でも、現在までに計17人のUC患者の診療に携わっており、なかには重症な方もいらっしゃいます。
クローン病や関節リウマチで使用されていた分子標的剤であるインフリキシマブ(レミケード)が新たにUCに適応となり今後の治療の選択肢が増えたことは大きな希望でもあります。
症例のご紹介
1日10回以上の血便と発熱を主訴に来院(30代女性)

大腸内視鏡検査では、直腸から連続する易出血性の粗造な粘膜と抜き打ち様の潰瘍を認め潰瘍性大腸炎+サイトメガロウイルス(CMV)感染症の合併が疑われました。
血清学的検査で、CMV初感染あるいは回帰感染がないことを確認のうえ、ステロイドパルス療法(ソルメドロール1000mg)を3日間施行し、その後、ステロイド強力静注療法(プレドニゾロン60mg/日)を行いました。
臨床症状は速やかに改善し、緩解導入に成功しましたがステロイド15mgまで減量した際に再燃してしまいました。
ステロイド依存性UCの診断で、免疫調節剤であるアザチオプリン50mgを開始し、外来にて白血球除去療法
(LCAP)を計10回施行し、緩解を維持しています。大腸内視鏡では、粘膜治癒が得られています。

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ヘリコバクター・ピロリ菌
Helicobacter.Pylori除菌療法の現況
H.pylori感染は胃粘膜のみでなく全身に対する感染症です。
内視鏡治療後の除菌により、異時性多発胃癌の抑制が出来ます。

2009年1月、日本ヘリコバクター学会から「H.pylori感染の診断と治療に関するガイドライン」改訂が出され、胃・十二指腸潰瘍のほかに、

胃MALTリンパ腫

血小板減少性紫斑病(ITP)

内視鏡治療後胃

の3つが追加されました。

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肝細胞がん
手術の実際
肝細胞癌に対するTACE(肝動脈化学塞栓療法)+ラジオ波焼灼療法(RFA)
肝細胞癌は、その特徴的な造影CT像から生検診断なしに治療が行われています。
しかし、診断に苦慮する症例もあり、非硬変肝や非ウイルス性の場合はさらに困難になります。
当院でも造影ダイナミックMRIやSPIO・MRIを併用してより正確な診断のもとに治療を行っていますが
平成20年3月より第2世代超音波造影剤ソナゾイドを用いた造影超音波も併用して診断能をあげるとともにラジオ波凝固療法(RFA)の術中補助および効果判定にも使用し、成果をあげています。

上記は40代の男性。C型慢性肝炎にてペグインターフェロン+リバビリン併用療法によりSVRが得られた例ですが、経過中にHCCが出現しました。通常のCTでは、肝ドーム直下に動脈相で濃染(白くなる)され、平衡相でwashout(黒くなる)される15mm程のHCCを認めます。
血管造影下CTでは、通常のCTよりも詳細な所見が得られ大きく描出されます。
RFAの適応ですが、焼灼効果の拡大、播種の予防、効果判定の容易性の観点から、RFA前にリピオドール併用肝動脈塞栓療法(Lp-TAE)を行っています。
右記は、RFA後の状態です。HCCの部分にリピオドールが集積した白い部分の周囲に低吸収域がとりまいており焼灼効果が良好であることが容易に判断できます。
転移性肝癌に対するラジオ波焼灼療法(RFA)
転移性肝癌の診断は、通常は造影CT、MRIで行いますが、1cm未満の小さなものはその描出に限界があり指摘できないこともあります。
それを補う検査として、造影超音波を行っています。
これにより、肝腫瘤の質的診断から存在診断まで可能となりました。 これらの検査を行い、単発であれば積極的にRFAを施行しています。
適切に なえば、肝切除と同等の成績が得られることが報告されています。
肝細胞癌に対するTACE(経カテーテル肝動脈化学塞栓療法)
肝がん治療ガイドラインに基づいて治療しています。
多発する肝癌やラジオ波焼灼療法が困難な症例には、TACEを行っています。最近では、リピオドールの懸濁が容易な新規抗がん剤が使用可能となり、当院でも積極的に使用しており、治療成績の向上が期待されます。
左記の症例は、80代の高齢女性ですが選択的なTACEにより、残肝へのダメージも最少で済み1年間完全緩解(CR)を維持しています。
肝膿瘍に対する集学的治療
肝膿瘍は、治療困難な疾患の一つで、血行性、胆管炎性など原因に応じた治療が必要になります。
菌血症や敗血症を伴い、重篤な場合が多く、徹底した全身管理を行っても 救命できない場合もあります。
当院では、単包性あるいは 多包性でもドレナージ可能と予想されれば、経皮的・経内視鏡的にドレナージを行い、積極的に抗菌剤の持続動注療法を行っております。
左記の症例は、食道癌術後の肝転移に対して肝動注施行中に肝膿瘍が出現し、原因は胆管狭窄による胆管炎によるものでした。
胆管ドレナージ施行後に、経皮的肝膿瘍ドレナージを施行し、その後動注を3週間継続したところ、膿瘍は縮小消失しました。
重症膵炎に対する動注療法
急性膵炎は、日常診療で遭遇する疾患のひとつですが、その中でも重症膵炎は、その後の予後を左右するほど特に初期治療が重要です。
最近、急性膵炎のガイドラインが改訂され、重症膵炎の 定義が変更され、初期輸液の重要性が強調されました。当院で、急性膵炎に対して、ICU福田先生および消化器外科医と連携して初期より動注療法や血液浄化療法などの集中治療にあたっています。
大腸癌肝転移に対する肝動注化学療法
新規抗がん剤や分子標的剤の登場で、大腸癌の化学療法は、ほぼ欧米と同様のレジメンが使用可能となりました。
しかし、全身 化学療法は副作用の発現も多く、しばしば継続が困難となります。
日本で専ら行われている持続肝動注は、全身化学療法の継続が困難な例でも、肝に限局した病変であれば、少ない副作用で行うことができます。
左記は直腸癌同時性多発肝転移の症例で、計30回の動注を施行し、完全緩解(CR)を維持しています。
脾動脈瘤に対するTAE
内臓動脈瘤はまれな疾患ですが、2cmを超えるものや増大傾向を示すものは破裂の危険が高く、治療の適応となります。
左記は、腹腔鏡下胆嚢摘出の術前検査で偶然発見された脾動脈瘤で長径33mmと破裂の危険があるものでした。脾動脈は血流が早く、血管径も太いため、バルーンで脾動脈の血流を遮断して、脳外科領域で使用される出し入れ可能な金属コイルを用いてコイルが逸脱しないよう細心の注意を払いながら瘤内にコイルを充填し、瘤の血流を完全に消失させることができました。その後、無事に胆嚢摘出が終了しました。
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内視鏡センター
当院は、消化器疾患(胃や大腸)の専門病院です。

住民の方々の健康管理という理念の実現のために早期発見・早期治療が私たちの使命です。内視鏡センターでは、苦痛を感じないように新製剤による麻酔を使用し、年間5,000例以上の内視鏡検査や治療を行っています。
また、内視鏡センターは内視鏡治療やIVRといった低浸襲治療に力を入れるとともに、疾患の啓発活動のために健康教室や公民館活動をおこなっています。病気だけを診るのではなく、患者さんにとって必要な治療は何かを考えながら、丁寧かつ不足のない治療に関する説明をおこない、患者さんとの信頼関係を構築しながらチーム医療をおこなっています。
今後も幅広い専門性を維持し、常に向上心を持ち、患者さんと真摯に向き合って治療をおこなっていきたいと思っています。

内視鏡検査のご案内
嶋田病院の内視鏡検査は苦痛がなく眠っている間に終わります!
当院では苦痛のない検査を心がけております。
鎮静剤、鎮痛剤といったお薬を使い、眠っている間に検査が終わります。胃カメラの検査も大腸カメラの検査も同時にできますので、一緒に受けられることをお勧めしております。
内視鏡検査までの流れ

1

下記の検査予約紙または内視鏡センターのリーフレットのチェック項目にチェックを入れ、受付カウンターへお持ちください。

2

予約日を決定します。

3

カウンセリングの後、内視鏡検査へ。

4

鎮静剤、鎮痛剤といったお薬を使い、眠っている間に検査終了。(※)

5

お目覚めの後、先生から検査報告があります。

※ 鎮静剤はボーっとするなどの副作用があるため、使用された方はできる限り公共の交通機関をご利用ください。

日本消化器内視鏡学会 指導連携施設
当院は日本消化器内視鏡学会 指導連携施設です。
2019年12月に日本消化器内視鏡学会より指導連携施設の認定を受けました。これは一定程度の体制が正しく整っている施設のみに認定されるものです。今後もより多くの方に対し質の高さと安心した検査環境を提供できるように心がけます。
IVRセンター
機器紹介: 多目的X線透視装置(SIEMENS Artis zee TA)
X線透視や撮影画像による血管を観察しながら血管造影、血管内治療や、IVRを含め多種多様な検治療が可能です。
主な対象疾患

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