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「沈黙の臓器」肝臓について | 福岡県小郡市 | 肝疾患について
TOPICS2023.01.15
肝臓について
体の中でも幅広い働きを担っています。そんな体の中で大活躍している肝臓ですが、影では「沈黙の臓器」と呼ばれることもあり自覚症状が出たときには既に潜んでいた病気が進行していたということも・・・。そうならないためにも、病状が無いうちに健診などで積極的な検査を行うことがとても重要です。
肝臓の病気について
一般的に有名な肝臓の病気としてウイルス性肝炎である「B型肝炎」「C型肝炎」や、お酒の飲み過ぎなどで発症する「アルコール性肝障害(アルコール性脂肪肝)」があります。しかし、最近ではそれらに関係なく発症する肝臓病として「非アルコール性脂肪性肝疾患」や「非アルコール性脂肪肝炎」が注目されています。これらは進行すると肝硬変や肝がんになる恐れもあります。また、肝臓がんの原因として従来まではB型肝炎やC型肝炎など肝炎ウイルスによるものが多かったのですが、現在では先程あげた「非アルコール性脂肪肝」や「アルコール性脂肪肝」によるものが増えてきています。
病気を見つける検査について
肝臓の病気を見つけるために一般的に行うのが「血液検査」や「腹部超音波検査」があります。
■血液検査
・AST、ALT :
肝細胞が炎症を起こしたり壊れたりすると細胞内からこれらの酵素が出てくるため、酵素の量から肝細胞の状態を見ることが出来る。
・γ-GTP :
肝臓や胆道の状態をみる事ができる。アルコール性肝障害の1つの指標となる。
・Alb(アルブミン):アルブミンは主に肝臓で作られるタンパク質。血液中のアルブミン量が低下すると全身のむくみや腹水などの症状をおこす。
・血小板:肝臓の線維化が進むと数値が減少していく。
・ビリルビン:黄疸の有無や種類を知ることができる。
・FIB-4
index:肝臓の硬さを数値化したもの。AST、ALT、血小板の数値と年齢を所定の計算式に当てはめることで算出できる。
■腹部超音波検査
ベッドに横になり体の表面に検査用のゼリーを塗ります。その後、機械をあて体内の臓器から跳ね返ってくる超音波を画像として映し出し、臓器に異常がないかを調べることができる検査です。検査自体に痛みはなく放射線による被ばくの心配もないため体への負担が少ない検査です。
肝炎コーディネーターについて
肝炎コーディネーター(福岡県認定)とは肝炎に関する啓発活動やウイルス検査の受検・勧奨、陽性者の受診勧奨など肝炎医療が適切に行えるよう身近な相談役として様々な場で活動をしています。当院では肝炎コーディネーターが3名在籍(2022年現在)しています。早期発見・早期治療ができるよう当院を受診された方々の検査結果を確認し、受診が必要な方には声をかけて受診を促しています。2022年度からはFIB-4Indexという指標を活用し、より積極的な介入が行えるよう活動しています。
診察のご予約について
当院では肝臓内科 有永照子医師を始めとする消化器疾患の医師による診察を受診できます。
医師の詳細については下記リンクを参照ください。
診察日時(有永医師):毎週水曜日